
銀座線外苑前から徒歩3分。外苑西通りから路地に入った、カウンター10席のみの少人数予約制レストラン【JULIA】。
ワインを中心とした飲料と、自由な発想で生み出された料理をコーディネートしたペアリングが楽しめるイノベーティブレストランです。
ペアリングとは、料理のメニューとワインを客自身が選ぶのではなく、あらかじめシェフやソムリエがその相性を見極めた食事とワインが1組ずつ提供されるスタイルのことです。つまり、コースにおいては料理が8皿ならワインが8杯、それぞれおすすめの組み合わせを楽しむというものです。
そのペアリングコースの月替りのOMAKASEコースの一部として2020年3月に【シャトー・ホンジョー 熟成マスカット・ベリーA くれなゐににほふ 2007年】が採用されたのを受け、【JULIA】を取材させていただきました。
- ・「名前のない料理」
- ・ 歴20年のソムリエも【くれなゐににほふ】との出会いには衝撃⁉︎
- ・【JULIA】が提案する【くれなゐににほふ】のペアリング
- ・【JULIA】の料理が手頃に味わえる期間限定テイクアウト「JULIA TO GO!」
- ・【JULIA】の店舗情報
「名前のない料理」
【JULIA】が提供するのは内容が月替りのコース。料理だけでなくワイン・ノンアルコール含めた飲料もその時々の旬のものを取り入れています。
オーナーでソムリエの本橋健一郎さん曰く、季節ものを少し早めに取り入れるようにしているそうです。
江戸時代には、生花や庭園の花や植木、そして着物の柄などを先取りするのが粋とされていたそうですが、流行を取り入れる東京らしい計らいを感じます。
取材に行った白石を驚かせたのは本橋さんの「名前のついた料理はあまりやらないようにしています」という言葉でした。
白石:え、名前がないんですか?
本橋(以下、敬称略):そう、その代わり説明がちょっと文章で長くなっちゃうような。で、お客様には『とりあえず食べて』って。
白石:まずは味わいを想像していただいて、それから実際に味わっていただいてお客様と対話するということですね。ワインの世界でも技法としては名前はないけど、ちょっと工夫して造ってみましたというのはよくあります。このワインに関しては割と偶然の産物ですが。。。笑
本橋:13年前から狙ってやったんじゃないの?笑
白石:違います笑 セラーで眠っていたワインを飲んでみると思いもよらない味わいだったので、これは面白いとなりました。
本橋:面白いですよこれ。
白石:ありがとうございます。味わいは狙っていませんでしたが、「味わいからラベルやワイン名をデザインしつつ、ワインの説明には少し曖昧性を持たせることでお客様と対話しよう」みたいな考えはありました。
歴20年のソムリエも【くれなゐににほふ】との出会いには衝撃⁉︎
白石:【くれなゐににほふ】との出会いはどんなものでした?
本橋:僕もう最初から仕入れ先の方に「ちょっと変わったの持ってきてよ」って頼んでいて、そしたらこのワインがちょうど出てきたんです。
白石:変わったワインって・・・いや、否定はできません(笑)実は、その取引先に持って行った瞬間【JULIA】様の名前が上がったので、本当にタイミングが良かったというか、出会いだったのだと思います。
本橋:持ってきてもらったときは「へー、マスカット・ベーリーAでねー、山梨ねー。普通じゃない?」ってなったんだけど、ヴィンテージが2007年ってのをみて、「馬鹿じゃない笑 やばくない⁉︎」って衝撃が走りました。
白石:やばいですか(笑)
本橋:でも、この子は抜栓後も強いですよ。ずーっと味わいが持続する。
白石:澱があったことで、若干還元的な状態になっていたのかもしれません。とにかく、持続力があるのは確かです。若干、微生物的なニュアンスもあり、いわゆる普通のマスカット・ベーリーAをイメージして飲むことはできないので、リリースする時はかなり迷いました。
本橋:【JULIA】では大好評ですよ。ウチのお客様は優等生ワインをココで飲もうと思っているのではなく、料理と合わせてどんな風に楽しませてくれるのかを期待していらっしゃるので、この【くれなゐににほふ】は「出た!ほら、またこんな面白いワイン使ってー!」ってむしろ喜んでいただけました。
白石:体験を提供していらっしゃるんですね。僕は、言葉を選ばずに言えば、飲食業はエンターテインメントというかお客様を楽しませて価値を作っている素晴らしいお仕事だと思っているので、そういう話を聞くとワクワクします!
本橋さん:ワインを知ってるお客様は、「2007年のマスカット・ベーリーA自体飲んだことがない」って仰っていただけて、実際 僕も20年以上ソムリエやっていますが、13年熟成のマスカット・ベーリーAはちょっと飲んだことなかったです。
白石:出会いですね。
本橋:素晴らしいですよ、このワイン。海外の方もかなり気に入っていらっしゃいました。
本橋さんのテイスティングノート:ブドウの特徴であるストロベリーのようなチャーミングさはオトナの表情になりどっしりと落ち着いた甘みに変わり、砂糖醤油のような、麹のような香りと味わい、その土台には土のような根菜のようなニュアンスも感じられます。
【JULIA】が提案する【くれなゐににほふ】のペアリング
今回、【JULIA】が提案する【くれなゐににほふ】のペアリングは、
穴子×ゴボウ×ヴィネガー×ゴルゴンゾーラ
フリットしたゴボウの上に、低温でゆっくりと調理された穴子が乗り、その表面はタレをイメージしたポートワインやバルサミコをベースに煮詰めたソースでキャラメリゼされています。仕上げに凍らせたゴルゴンゾーラチーズが雪のように削り、まぶされています。
まずは、お料理だけを試食。
口中でフワフワした穴子、ねっとりしたソース、フリットのカリカリしたテクスチャーが楽しめ、次第にソースやゴボウの香りが広がります。穴子らしい控えめで淡白な味わいを主体に、ソースの酸味やコクがそれを下支えしています。余韻にかけて、ゴルゴンゾーラの独特の香りや塩味が現れ、アクセントになっています。
次にワインと一緒にいただきました。ワインはデキャンティングせず澱を少し混ぜていて、ワインを全部味わってもらおうという【JULIA】の意図が読み取れました。
いただくと敢えて細々と味わいを述べるのが憚られるほど、ワインと料理がシームレスに感じられるような一体感がありました。
香りの面ではバルサミコやキャラメリゼによる香りが【くれなゐににほふ】の綿菓子や焼き菓子のようなアロマと、味わいの面ではバルサミコの酸味や甘みが【くれなゐににほふ】の澱に由来為る酸味や旨味と調和していました。何より料理とワインとの繋ぎの役割としてゴルゴンゾーラが良い味を出していました。
今回、ご紹介した【くれなゐににほふ】とのペアリングは既に終了しておりますが、お読みになった方はワインと料理との新たな出会いを体験するために足を運んでみてはいかがでしょうか!?
▲【JULIA】の皆様(左からnaoさん、Rikuさん、本橋さん)
【JULIA】の料理が手頃に味わえる期間限定テイクアウト「JULIA TO GO!」
メニューは下記から変更される場合がございます。詳しくはfacebookをご参照ください。
〜MENU〜(数量限定)
①スライダー Lサイズ 1ケ¥1000
【JULIA】のシグネチャーディッシュ。
テイクアウトVer.として通常の1.5倍の大きさ。お一人様何個でもお買い上げいただけます。
②東京鶏飯 1ケ¥1500
生姜が香る柔らかく仕上げた蒸し鶏を鷄出汁で炊いたご飯にのせ、chef nao オリジナルのジンジャーセサミソースをかけて。副菜もいろいろ添えられてきます。
③照り焼きチキンカツサンドイッチ・ゴルゴンゾーラバター 1ケ¥1000
東京鶏飯の妹的メニュー。
サックリ揚げたチキンカツを照り焼きソースに潜らせて。パンに塗ったゴルゴンゾーラバターが次の一口を誘います。
④パスタソース 1セット¥1000
JULIA特製ミートソース(250g)と大葉のジェノベーゼソース(250g)のセット。
ご家庭で茹でたパスタに温めたソースをかけて召し上がれます。
購入方法 | ご予約の上、店頭にてお引渡し。(店休日は不可) |
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販売時間(お引取り時間) | 12:00〜20:00 |
ご予約方法 | 各SNS(Facebook/Instagram/Twitter)のDM、又はお電話(03-5843-1982)にて下記をお伝えください。(DMは弊店からの返信をもって予約確定。) a.メニューと個数 b.お名前フルネーム c.ご連絡先電話番号(携帯電話) d.お引取り日と時間 |
引き渡し場所 | JULIA 東京都渋谷区神宮前3-1-25 アレーデジングウマエ1F Tel 03-5843-1982 ※エコバックや紙袋など外袋持参を推奨! |
【JULIA】の店舗情報
店舗名 | JULIA |
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アクセス | 東京都渋谷区神宮前3-1-25-1F |
予約 | https://juliaebisu.wixsite.com/julia/reservation |
contact | tel:03-5843-1982 / mail:julia.ebisu@gmail.com |